医師に二種類の診断書を作成してもらい、慢性肺気腫で障害基礎年金2級を受給できたケース
1.相談の電話を頂いた時の状況
ご相談のお電話を頂いたのは60代前半の男性からでした。話を聴いてみると、15年位前から慢性肺気腫を患っていらして、5年位前から在宅酸素療法を施行されていらっしゃるということでした。身体障害者手帳は1級をもらっていて、自営業の仕事もほぼ休職中だということでした。インターネットで障害年金及び当センターを知り、「私でも障害年金はもらえますか」とのご連絡でした。
2.当センターによる見解
障害等級認定基準によれば、常時の在宅酸素療法を施行中のもので、かつ、軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のものは3級と認定する。となっています。
本件のように障害基礎年金で請求する場合、2級以上の認定を得なければならないので、在宅酸素療法を施行しているだけでは無理である。
本件は肺気腫に合併する廃用症候群があり、呼吸困難の他に下肢筋力低下があり、歩行困難。車いすを使用することが多い。入浴は週に1回がやっと。家事は近所の姉に任せっきり。という状態でしたので、障害基礎年金の受給の可能性が高いことを伝え、支援を約束し、すぐに申請するべきだとすすめました。
3.受任してから申請までにやったこと
① 初診日証明の取得
発病が15年位前ということで、初診時の病院にカルテが残っているかが心配でしたが、幸いカルテが残っており、無事、初診日の証明書を取ることができました。
② 診断書作成サポート
本件の場合、障害基礎年金に確実に認定されるように呼吸器疾患用の診断書に加えて、肢体用の診断書も作成してもらうように医師にお願いしました。本人の苦しさが伝わるように、本人からヒアリングした内容をレポートにまとめ、医師に参考資料として渡しました。苦労した甲斐があって、診断書に障害の状況を詳細に記載して頂くことができました。
③ 申立書の作成
発病してから現在に至るまでの日々の苦しさや困難さを、ひとつひとつ時間をかけて、丁寧に伺いました。そして、ヒアリングした内容をもとに「病歴・就労状況等申立書」を詳細に作成しました。
4.結果
誠心誠意努力した結果、障害基礎年金2級に認定され、年額約78万円を受給することができました。
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